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2006/10/28

「格差社会」本2冊

Nakano027034720000
きょうは来場者の少ない展示会の2日目。時間をもてあますので、館内の書店で新書を買い求め、読んだ。まず1冊めは、中野雅至著『格差社会の結末』(ソフトバンク新書)。いきなりわざわざ言わなくても済むのに、格差社会を論じる風潮を「格差バカ」と呼んでいる。それならあんたもだろうと思うのだが、元官僚の鼻持ちならない論じ方が損をしている。それを除いて著者の見方は、概ね当り障りのないもので、(1)日本の学校教育費が対GDP比においてOECD平均を下回っていることを懸念しているし、(2)企業が非正社員を使えないようにすべきだ、という部分は、私の意見に近い。ただ、(2)はムリだ、とすぐ放棄しているが。雇用環境については、これからの人口減によって劇的に変わりえるし、場合によってはこれが人を大事にする天の助けにならないとも限らない。
Tachibanaki027147910000さて、もう1冊は、橘木俊詔著『格差社会』(岩波新書)。こちらはまず各種統計の見方や特徴から解き明かしている。統計だけを見ていえることと、統計では掬い上げられない現実がわかる。結論からいえば格差が生じていることは否定しようがないし、かつてはその格差を隠そうとしていたが、前政権あたりからはそれが必要悪と開き直ったとしている。その考えが当然と受け止める社会を危険と見ている。この著者の主張は、貧困が増えることは社会全体にとってマイナス、所得の再配分のやり方で流れを食い止めようというものである。かつては政府がダメでも家庭や地域、学校、会社がしっかりしていればなんとかなったが、いまはそれらに余力がなくなっている。政治の貧困が大きな問題だ。

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